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論文

Evaluation of averted doses to members of the public by tap water restrictions after the Fukushima Daiichi Nuclear Power Plant Accident

木名瀬 栄; 木村 仁宣; 波戸 真治*

Progress in Nuclear Science and Technology (Internet), 4, p.5 - 8, 2014/04

After the Fukushima Daiichi Nuclear Power Plant Accident, temporal changes in the concentration of the iodine 131 in tap water were studied using published data from several authorities in Fukushima, Ibaraki and Tokyo. Averted doses to members of the public due to intake of iodine 131 through tap water restrictions were also evaluated using an internal dose calculation code, DSYS-chronic. Consequently, it was found that the apparent half-life of iodine 131 in tap water was 2.8 days. The averted equivalent doses to the thyroids of members of the public-1-year-old children- were found to be a maximum value of 13.0 mSv in a local area of Fukushima. In comparison with Fukushima, the bottled water supplies might be a large sum of money regardless of the low doses in Tokyo. In conclusion, apart from the bottled water supplies, the tap water restrictions implemented by the authorities would be effective in the early phase of the emergency exposure situation.

論文

Characterization of quasi-monoenergetic neutron source using 137, 200, 246 and 389 MeV $$^{7}$$Li(p,n) reactions

岩元 洋介; 萩原 雅之*; 岩瀬 広*; 八島 浩*; 佐藤 大樹; 松本 哲郎*; 増田 明彦*; Pioch, C.*; Mares, V.*; 嶋 達志*; et al.

Progress in Nuclear Science and Technology (Internet), 4, p.657 - 660, 2014/04

100MeVを超える高エネルギー準単色中性子照射場を開発するために、大阪大学核物理研究センター(RCNP)において、137, 200, 246, 389MeVの$$^{7}$$Li(p,n)反応から生成する、0$$^{circ}$$から30$$^{circ}$$の間の7角度における中性子エネルギースペクトルを、有機液体シンチレータNE213と飛行時間法を用いて測定した。0$$^{circ}$$における中性子エネルギースペクトルは、単色成分と連続成分からなり、全体成分に対する単色成分の比率は0.4$$sim$$0.5であった。また、角度が大きくなるにつれて、連続成分のスペクトル形状が大きく変化することがわかった。さらに、この照射場を利用し、放射線モニタの校正を行うにあたっては、連続成分の寄与を小さくするために、0$$^{circ}$$と約22$$^{circ}$$に放射線モニタを設置し、その応答の差をとる手法が最も良いことがわかった。

論文

Measurement of neutron energy spectra behind shields for quasi-monoenergetic neutrons generated by 246-MeV and 389-MeV protons using a Bonner sphere spectrometer

松本 哲郎*; 増田 明彦*; 西山 潤*; 原野 英樹*; 岩瀬 広*; 岩元 洋介; 萩原 雅之*; 佐藤 大樹; 八島 浩*; 中根 佳弘; et al.

Progress in Nuclear Science and Technology (Internet), 4, p.332 - 336, 2014/04

高エネルギー加速器施設における合理的な遮へい設計のためには、広い中性子エネルギー領域に渡った遮へい体透過後の中性子スペクトルに関する知見が必要がある。本研究では、減速型中性子検出器であるボナー球スペクトロメータ(BSS)を用いて、コンクリート及び鉄遮へい体を透過した中性子のエネルギースペクトルを数100MeVから熱領域まで測定した。測定では、大阪大学核物理研究センター(RCNP)において開発した246MeV及び389MeV準単色中性子ビームを、厚さ10cmから100cmの鉄、及び25cmから300cmのコンクリートに入射し、その後方で中性子を検出した。本研究で使用したBSSは、熱中性子に感度がある$$^{3}$$He比例計数菅及び直径3から9.5インチのポリエチレン減速材に加え、高エネルギー中性子にも感度を持たせるため鉛と銅からなる減速層を追加している。中性子エネルギーは、アンフォールディング法に基づくMAXEDコードにより導出した。アンフォールディングの際の初期スペクトルには、有機シンチレータで測定したデータを採用した。これにより、核破砕反応による高エネルギー中性子成分から熱平衡ピークまでを含む幅広い中性子スペクトルを決定することができた。

論文

Shielding benchmark experiment using hundreds of MeV quasi-monoenergetic neutron source by a large organic scintillator

萩原 雅之*; 岩瀬 広*; 岩元 洋介; 佐藤 大樹; 松本 哲郎*; 増田 明彦*; 八島 浩*; 中根 佳弘; 中島 宏; 坂本 幸夫; et al.

Progress in Nuclear Science and Technology (Internet), 4, p.327 - 331, 2014/04

高エネルギー加速器施設における合理的な遮へい設計のためには、遮へい体に対する中性子の減衰を実験データに基づき精度良く評価する必要がある。本研究では、大阪大学核物理研究センター(RCNP)において開発した数百MeV領域の準単色中性子源を用いて、厚さ10cmから200cmのコンクリート及び鉄遮へい体後方での中性子エネルギースペクトルを、直径及び厚さが25.4cmの大型有機シンチレータを用いて測定した。中性子エネルギースペクトルの高エネルギー部分は飛行時間法を、中低エネルギー部分(下限エネルギー数MeV)はアンフォールディング法を用いてそれぞれ導出した。大型有機シンチレータを採用したことにより、エネルギー依存性の良い波高データの取得が可能となり、アンフォールディング法のエネルギー分解能を向上させることができた。得られた中性子スペクトル及び中性子減弱曲線を、粒子・重イオン輸送コードPHITSの計算値と比較した。その結果、両者は極めてよく一致することがわかった。この知見は、コンクリート及び鉄に対する高エネルギー中性子の減弱係数の評価にとって非常に有益である。

論文

New approach for describing nuclear reactions based on intra-nuclear cascade coupled with DWBA

橋本 慎太郎; 岩元 洋介; 佐藤 達彦; 仁井田 浩二*; Boudard, A.*; Cugnon, J.*; David, J.-C.*; Leray, S.*; Mancusi, D.*

Progress in Nuclear Science and Technology (Internet), 4, p.418 - 421, 2014/04

近年、基礎研究や医療の分野において加速器中性子源の応用が盛んに行われている。そのような施設の設計の際には中性子の生成量を適切に評価できる計算コードが必要であり、粒子輸送計算コードPHITSはその用途に適したものの一つである。本研究では、生成される中性子の量をより正確に計算するために、核内カスケード模型INCLをもとにして、それにDWBA(歪曲波ボルン近似)計算による離散スペクトルの成分を加えた新しい手法を提案した。中性子生成量全体に対する離散スペクトルの寄与は少ないものの、入射エネルギーと同程度のエネルギーをもった中性子を放出するため正確な記述が求められる。本手法の有効性を検証するために、Li, Be, C等を標的とし入射エネルギーが10から100MeVの陽子・重陽子入射反応の解析を行った。その結果、従来の核反応模型では再現できなかった中性子スペクトルを、本研究で提案した手法で適切に評価できることを確認した。

論文

In-situ radioactivity measurement for the site release after decommissioning of nuclear power plants

田中 忠夫; 島田 太郎; 助川 武則

Progress in Nuclear Science and Technology (Internet), 4, p.832 - 835, 2014/04

日本では、原子炉施設解体後の敷地は有効活用することを基本方針としている。敷地解放にあたっては、有意な残存放射能がないことを事前に確認しなければならない。本研究では、原子炉施設についての代表的な指標核種の1つである$$^{60}$$Coを対象として、敷地に残存する核種濃度を保守的かつ合理的に評価する手法を提案するとともに、その妥当性を試験により確認した。あらかじめ測定対象と定義した範囲内に存在するすべての$$^{60}$$Coが、その範囲で最も遠い表面に点線源で存在すると仮定する。このような体系で、$$^{60}$$Co線源が有意に検出される最小時間をMonte Carlo計算によって推定する。推定した必要計測時間以上の測定で検出されなければ、点線源相当の$$^{60}$$Coは対象範囲内に残存しないことが証明できる。そこで、可搬型Ge検出器を用いて、敷地に埋設した密封$$^{60}$$Co線源の計測試験を実施した。計算から推定した最小検出時間は、実測時間とおおむね一致した。これら結果から、提案した評価手法が残存放射能の保守的な検認に適用可能であることを確認した。

論文

Measurement of neutron yields from a water phantom bombarded by 290 MeV/u carbon ions

執行 信寛*; 魚住 祐介*; 上原 春彦*; 西澤 知也*; 平林 慶一*; 佐藤 大樹; 佐波 俊哉*; 古場 裕介*; 高田 真志*; 松藤 成弘*

Progress in Nuclear Science and Technology (Internet), 4, p.709 - 712, 2014/04

重粒子線治療では、患者体内に入射した重イオンビームによる核反応により、中性子をはじめとする2次放射線が生成される。重粒子線施設における治療室の遮へい設計のためには、患者を線源とした2次中性子の放出エネルギー及び角度分布を精度よく知る必要がある。これまでに測定された実験データは、独国GSIグループによる前方角度領域におけるもののみである。そこでわれわれは、放射線医学総合研究所HIMACにおいて、患者を模擬した水ファントムに治療に用いる290MeV/uの炭素ビームを入射し、15度から90度の広い角度領域で中性子生成量を測定した。水ファントムは厚さ20cmであり、入射炭素イオンはファントム内で完全に停止する。中性子検出器には、液体有機シンチレータNE213を採用し、その検出効率はSCINFUL-QMDコードを用いて求めた。中性子エネルギーは、飛行時間(TOF)法にて決定した。床散乱の寄与を評価するため、水ファントムとシンチレータの間に鉄製のシャドウバーを挿入した測定も行った。データ解析において、荷電粒子及び$$gamma$$線によるイベントを除去することにより、広い放出エネルギー、放出角度における中性子エネルギースペクトルの導出に成功した。また、取得した実験データとPHITSコードによる計算結果との比較を通して、PHITSコードの重粒子線治療施設の遮へい設計への応用についても議論した。

論文

Study for shielding efficiency of evacuation facilities in nuclear emergency

小栗 朋美*; 高原 省五; 木村 仁宣; 本間 俊充

Progress in Nuclear Science and Technology (Internet), 4, p.767 - 770, 2014/04

屋内退避は原子力災害時における防護措置の一つであり、放射性プルームと地表沈着核種による外部被ばく(以下、それぞれクラウドシャインとグランドシャイン)と吸入による内部被ばくを低減するために実施される措置である。屋内退避には、自宅や職場など通常家屋への退避と、遮へい効果及び気密性の観点から優先的される施設への退避(コンクリート屋内退避)が考えられる。コンクリート屋内退避を効果的に実施するためには、施設の収容能力や立地条件に加え、施設の遮へい効果を評価しておく必要があるが、個別の施設の同効果は評価されていないのが現状である。そこで本研究では、地域防災計画に記載された避難施設のコンクリート屋内退避としての利用可能性を検討するために、遮へい機能評価に必要な施設の建築材料及び構造に関する情報を調査した。また、これらの調査結果に基づき、退避施設の被ばく低減効果を評価する方法について検討した。

論文

Development of internal dosimetry evaluation code for chronic exposure after intake of radionuclides

木村 仁宣; 木名瀬 栄; 波戸 真治*

Progress in Nuclear Science and Technology (Internet), 4, p.60 - 63, 2014/04

The Fukushima Daiichi Nuclear Power Plant accident resulted in a wide range of radioactive contamination. The national government and local governments implemented food restrictions to reduce internal exposure from the intake of foodstuffs. It is important that the averted doses to the public are calculated and the effect of these protective actions is evaluated to improve the protective action strategy. Therefore, the assessment of internal doses for chronic exposures is needed because the public takes foodstuffs in daily life. In the present study, we develop the DSYS-chronic code to evaluate internal doses for the chronic exposures. The code has GI-tract model, respiratory tract model, and biokinetic and bioassay models for the ICRP. In the DSYS-chronic, internal doses can be evaluated for continuous or discontinuous intake. The present study shows the outline of the DSYS-chronic and the example of evaluation results of internal doses for the chronic exposures.

論文

Evaluation of retention and excretion function to members of the public for chronic intake of radionuclides

波戸 真治*; 木名瀬 栄; 木村 仁宣

Progress in Nuclear Science and Technology (Internet), 4, p.36 - 38, 2014/04

After the Fukushima Daiichi Nuclear Power Plant accident, the daily diet is of concern to expose internally through foodstuffs. To dispel the concern, it is important to measure the radiation in the bodies and to estimate internal doses. The radiation in the bodies of the Fukushima residents is measured by using whole body counting scanners. Predicted values of measured quantities (whole-body content and daily urinary excretion) are given as retention and excretion functions of time following a single intake in the ICRP's Publ.78. However, since the evaluation for internal doses due to chronic intake is required, these retention and excretion functions cannot apply. We developed the DSYS-Chronic code that can evaluate retention and excretion functions following a continuous inhalation or ingestion. The present study evaluates retention and excretion to members of the public for chronic intake using the DSYS-Chronic and examines the impact.

論文

Response measurement of various neutron dose equivalent monitors in 134-387 MeV neutron fields

中根 佳弘; 萩原 雅之*; 岩元 洋介; 岩瀬 広*; 佐藤 大樹; 佐藤 達彦; 八島 浩*; 松本 哲郎*; 増田 明彦*; 布宮 智也*; et al.

Progress in Nuclear Science and Technology (Internet), 4, p.704 - 708, 2014/04

J-PARCのような高エネルギー加速器施設における放射線安全管理において、高エネルギー中性子による被ばく線量評価は極めて重要であることから、高エネルギー領域中性子に対する中性子線量当量モニタの測定精度を詳しく調べることが重要である。本研究では、J-PARC施設の放射線安全管理のために開発した高エネルギー対応中性子モニタを含む、4種類の高エネルギー帯域中性子モニタと、おもに20MeV以下の中性子場において広く用いられている3種類の市販の中性子モニタのエネルギー応答特性を、大阪大学RCNPの134-387MeV準単色中性子場を用いて測定し、測定結果の比較を行うとともに、場の中性子スペクトルと線量換算係数から求めた場の線量率との比較を行った。その結果、高エネルギー帯域モニタによる測定結果は場の線量率を再現若しくはわずかに上回ったのに対し、従来型モニタでは高エネルギー帯域モニタの10-30%程度の線量率となり、場の線量を過小評価する結果となった。

論文

Development of boron sheet and DT neutron irradiation experiments of multi-layered concrete structure with boron sheet

佐藤 聡; 前川 利雄*; 吉松 賢二*; 佐藤 孝一*; 野中 英*; 高倉 耕祐; 落合 謙太郎; 今野 力

Progress in Nuclear Science and Technology (Internet), 4, p.623 - 626, 2014/04

これまでに、核融合炉のような中性子発生装置に用いるコンクリート中の誘導放射能を減らすために、低放射化コンクリート,ボロン入り低放射化コンクリート,普通コンクリートから構成される多層コンクリート構造体の開発を行ってきた。本研究では、製作費用を減らすためにボロン入り低放射化コンクリートの替わりにB$$_{4}$$Cとレジンから成るボロンシートを開発した。このボロンシートを入れた多層コンクリート構造体の遮蔽性能を調べるために4種類の構造体を用いて、FNSでDT中性子照射実験を行った。構造体は、幅30cm,高さ30cm,厚さ50cmであり、厚さ20cmの低放射化コンクリートと厚さ30cmの普通コンクリートから構成される。構造体1では、厚さ4mmのボロンシートを低放射化コンクリートと普通コンクリートの間に挿入した。構造体2では、構造体1の表面から深さ10cmの位置にボロンシートを追加した。構造体3では、構造体2の表面から深さ30cmの位置にボロンシートを追加した。比較のために、構造体4では、ボロンシートを挿入しない構造体を用いて実験を行った。金とニオブの放射化箔を用いて、深さ5cmごとに反応率を測定した。ボロンシートを挿入することにより、低エネルギー中性子で生成される金の反応率が約1/4に減少しており、ボロンシート付多層コンクリート構造体は低エネルギー中性子を効率的に減少させることを実証した。

論文

Research activities on JASMIN; Japanese and American Study of Muon Interaction and Neutron detection

中島 宏; Mokhov, N.*; 他28名*

Progress in Nuclear Science and Technology (Internet), 4, p.191 - 196, 2014/04

ミュオン及び中性子反応に関する日米協力研究JASMINでは、一連の実験的研究を、米国国立フェルミ加速器研究所における120GeV陽子ビームを用いて行った。このビームにより生じた二次粒子を、ターゲット周囲において、さまざまな検出器、ドジメーターを用いて測定した。また、鉄,コンクリート,岩石等を透過する二次粒子についても同様に測定した。また、これら核破砕反応に関する放射化断面積及び残留核の質量分布等の核データについては放射化法により測定した。二重微分中性子生成量についても、飛行時間法を用いて測定した。これらについてPHITSやMARS等の計算結果と比較したところ、全体的に一致することが示された。現在、さらに詳細な解析を進めている。

論文

Measurement of radioactive fragment production excitation functions of lead by 400 MeV/u carbon ions

小川 達彦; Morev, M.*; 飯本 武志*; 小佐古 敏荘*

Progress in Nuclear Science and Technology (Internet), 4, p.574 - 577, 2014/04

400MeV/uの炭素イオンを鉛ターゲットに照射し、ターゲット内部に発生した放射性フラグメントの分布を測定した。そして、得られたフラグメントの分布から、フラグメント生成反応断面積を0$$sim$$400MeV/uの範囲でエネルギーの関数として求めた。実測で得た断面積は比較可能な先行研究の実験値と比較して妥当な一致を示したことから、本研究で考案した実験法により、これまで困難であった数百MeV/uのエネルギーにおけるフラグメント生成反応断面積のエネルギー依存性の測定が可能であることが確認できた。実験結果と放射線輸送計算コードPHITSの計算値を比較すると、PHITSは核分裂フラグメントより軽い生成物を過小評価することに加え、エネルギー150MeV/u以上で過小、100MeV/u以下で過大な断面積を与えることがわかった。

論文

Estimation of dry deposition velocities of radionuclides released by the accident at the Fukushima Dai-ichi Nuclear Power Plant

竹安 正則; 住谷 秀一

Progress in Nuclear Science and Technology (Internet), 4, p.64 - 67, 2014/04

福島第一原子力発電所後に核燃料サイクル工学研究所で測定されたI-131とセシウム同位体の大気中放射性物質濃度と大気降下量データをもとに、大気中放射性物質の地表への沈着速度を見積もった。その結果、沈着速度は10$$^{-3}$$m/sオーダーであった。東海再処理施設周辺でのこれまでの環境放射線モニタリング結果から見積もられたI-129の沈着速度、及びチェルノブイリ事故後に当研究所でのモニタリング結果から見積もられたI-131の沈着速度と同じオーダーであった。福島原発事故により放出されたI-131とセシウム同位体にはガス状の成分が含まれており、その成分の比率により沈着速度がばらついたことが推測された。

論文

Practice for reducing contamination of controlled area under the influence of Fukushima nuclear accident

吉富 寛; 立部 洋介; 川井 啓一; 古渡 意彦

Progress in Nuclear Science and Technology (Internet), 4, p.81 - 84, 2014/04

原子力機構放射線標準施設(FRS)は、線量計等の校正を行う施設である。FRSは福島第一原子力発電所から120kmに位置しており、2011年3月の福島第一原子力発電所事故で放出された放射性物質によって、建屋周辺から内部の管理区域に至るまで広範囲に汚染された。事故から1か月後のFRS管理区域内の汚染レベルは、最大で3.8Bq/cm$$^2$$であり、汚染核種は、$$^{137}$$Cs, $$^{134}$$Cs, $$^{131}$$I, $$^{132}$$Te、及び$$^{132}$$Iであった。広範囲に汚染された環境下において管理区域内にもたらされる汚染については、これまでのところ、あまり知見がない。一方で、FRSでは被校正器への放射性物質の付着等によって、校正業務に影響を及ぼすことが懸念され、管理区域の汚染低減化は必須であった。汚染低減の取り組みの中で、(1)蒸気や水拭きによる除染、(2)管理区域への土埃の侵入阻止、が有効であることがわかった。結果として、管理区域内の汚染による表面密度は、外部と比較して数十分の1に低減することができた。

論文

Neutron fluence monitoring system in mono-energetic neutron fields at FRS/JAEA

谷村 嘉彦; 藤井 克年; 堤 正博; 吉澤 道夫

Progress in Nuclear Science and Technology (Internet), 4, p.388 - 391, 2014/04

放射線標準施設棟(FRS)では、加速器を利用した単色中性子校正場を開発した。8keVから19MeVの範囲で、ISO 8529-1及びJIS Z4521等の国内外の規格に準拠したエネルギー点の校正場が利用可能である。校正場において、中性子フルエンスを以下に精度よく決定するかが最も重要な項目である。そこで、ロングカウンタを校正場に設置して、中性子発生量をモニタリングできるシステムを構築した。本発表では、中性子モニタの種類とその概要、中性子フルエンスの決定法などについて報告する。

論文

Determination of neutron fluence in 1.2 and 2.5 MeV mono-energetic neutron calibration fields at FRS/JAEA

谷村 嘉彦; 堤 正博; 吉澤 道夫

Progress in Nuclear Science and Technology (Internet), 4, p.392 - 395, 2014/04

FRSでは4MVペレトロン加速器と$$^{3}$$H(p,n)$$^{3}$$He反応を利用して、1.2MeV及び2.5MeV単色中性子校正場を開発している。校正には、中性子フルエンスを精度良く決定する必要がある。そこで、ポリエチレンコンバータ付半導体検出器(CH$$_2$$-SSD)を開発した。従来のCH$$_2$$-SSDは、感度が低いため、フルエンスの精度の高い決定が難しかった。そこで、面積3,000mm$$^2$$の大型シリコン検出器を使用することにより、十分な感度を有するCH$$_2$$-SSDを開発した。感度はNRESP-ANTコード及びPHITSコードを用いて計算した。測定した結果、1m位置の最大フルエンスは1.2MeV及び2.5MeV校正場でそれぞれ1,000及び2,000cm$$^{-2}$$s$$^{-1}$$であることがわかった。

論文

Development of radionuclide distribution database and map system on the Fukushima nuclear accident

関 暁之; 武宮 博; 高橋 史明; 斎藤 公明; 田中 圭*; 高橋 悠*; 竹村 和広*; 津澤 正晴*

Progress in Nuclear Science and Technology (Internet), 4, p.47 - 50, 2014/04

福島第一原子力発電所事故に対策すべく、その基盤となる情報を保管・提供する放射性物質の分布データベース及びマップシステムについて説明する。巨大な地震と津波により、福島第一原子力発電所は甚大な被害を受け、そこから放射性物質が福島県及び近隣県に拡散していった。このような状況の中、放射線量等の情報が迅速かつ正確に収集・解析され、広く世界に提供されることが必要である。われわれは放出された放射性物質の現状の分布状況を把握し、今後の除染活動を支援すべく、これら情報を保管・提供する分布データベース及びマップシステムを構築した。

論文

Experiences on radioactivity handling for mercury target system in MLF/J-PARC

甲斐 哲也; 春日井 好己; 大井 元貴; 粉川 広行; 羽賀 勝洋; 木下 秀孝; 関 正和; 原田 正英

Progress in Nuclear Science and Technology (Internet), 4, p.380 - 383, 2014/04

J-PARC物質・生命科学実験施設の核破砕中性子源では、水銀ターゲットに1MWの大強度陽子ビームを照射し、中性子を生成する。陽子ビーム照射による水銀の核破砕反応により、中性子のみならずさまざまな放射性核種が生成される。著者らは粒子輸送計算コードNMTC/JAM, MCNP/4C及び各種の崩壊生成計算コードDCHAIN-SP 2001による評価を行い、放射性核種の取扱いシナリオを構築した。本発表では、その具体例として、水銀循環設備や気体廃棄物処理設備の設計において、評価結果がどのように活用されたか報告する。また、主としてキセノンやトリチウムの挙動について、施設の運転経験から得た知見を紹介する。報告内容は、核破砕生成物の取扱いに関する知見、液体金属をターゲットとする大強度加速器中性子源や核変換システムなどに役立つことが期待される。

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